マスオさんの掟:しょの2
“母娘喧嘩の場合、事態収拾のカギは争点ではない。”
マスオさん生活を始めて1.2年の間、嫁(娘)と義母(彼女の母)が良く喧嘩をした。
それも、夕食時に始まって、延々と23:00までやっていることが多かった。
良い気分で酔っ払って帰宅すると・・・玄関の硝子戸を通して本来真っ暗なはずの奥の間に
明かりがついている。
深呼吸して、庭の水道で口を漱ぎ、努めて平静を装って玄関に入る。
「ただいま帰りました」と俺。
「待っていたのよ。ちょっとそこに座ってくれる」とB様。
何気ないちょっとしたことで、言い争いになってしまったようだ。
「どっちが正しいか、Kちゃんの意見も聞いてみようということになったのよ」とB様。
G様はこういう時は、自然に聴力が自動調整されるらしくスイス状態になっている。
始めのうちは、真剣に考えてどちらかに軍配を上げる裁定を下していたが、それでも喧嘩は終わらない。
納得いかないほうが論争をまぜっかえすので、また延々と続くのだ。
で、ある時気が付いた。この人たちはどちらが正しいかを決めてもらいたい訳じゃないのじゃないかと。
何回目かの紛争のとき言ってみた。「どちらの意見も分かります。でも人が違えば感じ方や意見も違うと思います。
せっかく一緒に暮らしているんだから、いろんな価値観を尊重して、仲良く暮らしていきましょうよ…」と。
すると双方とも「そうね」、「そうだよね」と納得して事態は収拾された。
結局は面子を保ちつつ落としどころを探していたのである。そう、見えている争点論点ではなく、本当は何を望んでいるかが重要なのである。
それ以降、紛争の数も減少。事態収拾の時間も短縮された。一時僕は外務大臣もできるんじゃなかろうか?と思っていたくらいである。
国際外交も同じようなもんだろ。
何時だって、大切なことは見えないところにあるんだよ。この掟はその後のビジネスに大いに役立ったのは言うまでもありませんね。
0 件のコメント:
コメントを投稿