2009年7月30日木曜日

去り行く者

7月27日のこと・・・。

仕事場が新橋なので、良く銀座を歩く。身近すぎて実はあまり良く観察していなかったりするのだが、この日はゆっくり歩いてみた。
5丁目のちっと入ったところにあった英国屋が「ロンドンからくり博物館」とやらに変わっていた。木製のからくりがたくさん置いてあったが冷房が無かったので退散した。こんどゆっくり来てみよう。

さらに新橋方面に歩くと、壁面にゴリラが! 1階はブティックで、ゴリラのディスプレイが必要な店は入っていないんだが・・・・?

その門では小さな靴屋が店じまいをしていた。
「タカオカ」というそのお店、きっと長く商いをして来たのだろうが、今では買う人すらいなくなってしまったのだろう。

商品が運び去られた店内の長椅子に、白髪の老婦人が入り口に背中を向けて座っていた。


どんな表情なのかは知るよしもないが、その小さな背中は泣いていたような気がする。

新陳代謝は生きるものの理ではあるが 舞台を降りる者にはやはり寂しさがあふれる。

国際的なブランドショップが軒を並べる表通りからわずか40mの所に、舞台から去っていく昭和の銀座があった。

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